今月のトップポイント1冊目
これメガトレンドとして間違いの無い話
↓にもあるように短期予測は外しやすいが、この手のメガトレンド、長期的傾向に基づく予測は大まかな方向性そのものが大きくはブレがたい
人口のトリレンマとして「経済力」「民族性」「エゴイズム」を挙げ、例として日本、イギリス、イスラエルを挙げている。
日本は「経済力」をすて、「民族性」と「エゴイズム」を選択。
結果経済力は長期凋落し、政府債務も積み上がる。が、排他的ともいえる民族性の確保、及び子どもを持たないという「エゴイズム」をとってきた。
イギリスは「民族性」をすて、「経済力」と「エゴイズム」を選択。
結果経済成長をしながら、子どもも持たないというエゴイズムも満たしたが、イギリスとは何か?という問題が登場しかねないほど民族性は低下、白人割合が低下しており、これはこれで問題が生じかねない(アィデンティティ問題)。多民族国家だと考える方向性もあるだろうが…これはこれで大変な問題だろう。
イスラエルは、「エゴイズム」をすて「経済力」と「民族性」を選択。
結果経済成長と民族性の維持に成功しているが反面、ある種の自由のなさ、半強制的に子どもを持つことを強いられる社会など、これもまた問題が多い社会だろう。
イスラエルは特殊かもということはふれつつも、一つの人口維持例としている。
個人的にはイスラエルの話は言われれば納得するが斬新だった。
周囲を敵性国家に囲まれ、国を失えばまた迫害の歴史を繰り返す…
その為には何が何でも国家の維持を…という宗教国家といえる国。
戦略論でお馴染みで、戦略守勢、戦術的攻勢…少ない人口により守備重視。人命重視のドクトリンと装備…。見所が多い国だが、こういうところでも参考になるとは…。
ただやはり、ある種右より、全体主義的、国のために子どもを…という姿勢のようにも感じてしまい、少なくとも日本ではあまり参考にしかねるところもあるだろう。
そうすると、移民もダメ、エゴイズムも捨てることができない…日本はこのまま、経済的に没落する他ないのか。
否…
これまでは人口こそが決定的要素であった。これからもある程度そうであろう。
だがAI以後は、人口を決定的要素ではない…
いや、そういう社会にするほか無い。勿論AIは電力消費こそ激しいが、消費者としてはそこまで大きな消費力はない。輸出モデルになるだろうが、国内需要が少ない中で国内にとどまる理由はなんであろうか?電力が決して安くもないのに・・・
となると治安の良さやインフラ、そうして法的アーキテクチャ、AIに関して明確で使いやすい法律の整備やいざというときに国が頼ることができること、その辺が重要だろう。
幸い、比較的輸出重視国家で、治安やインフラは良い。
後は法律整備をしっかりできれば、まだ先はあるのではないだろうか?
人口論では、日本は経済的衰退は免れないし、今更エゴイズムを捨てるわけにはいかないだろう(し、個人的にはこのエゴイズムは守るべきものだと思っている。人生選択が狭まることや、周囲からの同調圧力は、結局自由をなくしてゆく…イスラエルのようななりふりかまわず、という状況では我が国は幸い無い)。
AI開発だけなら他国に負けるだろうが今からでもDXが遅れたからこそ、AI活用では、先進的国になる余地がまだあり、ここで人口が決定ではない、そういう社会を作って行かなくては…
どのための制度設計を…