一気にきな臭くなった今回の選挙・・・

 勿論、陰謀論を語りたいわけでは無い。

 ある種戦後日本の総決算を叫んだ政治家の暗殺というエポックメイキングな事件から、なんというか日本の「戦後」問題が一気にまた見えてきたといえる。

 宗教系カルトは勿論、様々な問題点が観測できた。

 

令和新撰組に続いて、NHK党もある程度定着、さらに新生も現れた。

 参政党とは何か?「オーガニック信仰」が生んだ異形の右派政党(古谷経衡) - 個人 - Yahoo!ニュース

 こういうときの古谷さんはキレキレ。

 

 さてさて、こういうので思い出すのはこちらだ

 ナチス親衛隊を非常に丹念に追った書籍だが、古谷氏の分析と合わせると右派の心情というものがよくわかる。すなわちある種のオーガニック信仰であり、都会と田舎の対立、人工と自然の対立、混ぜ物と純粋の対立、そういう観点が浮かぶ。で、全て後者を選ぶオーガニストたちが、ある種の右派といえる。

 同書中にも現在のナチスは、(この手の)一種の自然保護、オーガニック団体にいるだろうと、看破している。

 まさに古谷氏の分析と重なる分析である。これが、現在進行形で日本に来ているということだろう。

 そういう意味で、「従」であっても保守的(というより右派的)主張が出てくるのはある種当然ともいえるだろう。

 令和新撰組は危ない政党と必死に叩いている向きがあったが、パフォーマーの山本氏とこちらでは根本的・イデオロギー的に危険度は比べられないだろう。

 

 そして

 

 

 というように、こういう政党が議席をとれるのは民主主義が健全に機能している証拠ともいえるだろう。令和もしかり、NHK党もしかり、民主主義が機能している以上彼らが議席を確保することはある種当然だ。一定数はそういう国民がいる以上、その代表者を国政に受け入れることは重要なことである。

 むしろ、超絶緒数意見でも多少は人気がある泡沫候補者の声こそ、拾い上げた方が良いのかもしれない。主流派が決してすくい上げられない非常にマイナーではあるが、重要な社会問題を提起している可能性もある。それが取り上げられることする無くなると分かればそれはテロという道しかなくなるだろう。

 今回の暗殺のように・・・。

 

 そして、この暗殺で宗教2世問題が大きく取り上げられつつあることはある意味では不味い。暗殺した意義が完遂される恐れがある。だが、これは重要な問題でもあり、だからこそそり上げるべき時でもある・・・。非常に難しいといえる。

 また、取り上げられることのない、どうしようもない、ある種無敵の人(で、しかしながらかなり優秀)な人間によるテロが、それもそれによってある種の目的を達成可能性があるという希望を見いだされながら行われる可能性があるといえる。

 そういう意味で二重に今回の暗殺は不味い。

 

 何より、賛否はあっても憲政史上最長の政権を誇り、歴史に確実に名を残すことが確実な元首相でありかつ、現在もなんだかんだで自民党の中心的政治家の暗殺だ。この暗殺で100%教科書に載り続けることが確定したのみならず今後の歴史の中で、「アレがターニングポイントだった」等と語られうる大きな事件となったといえる。

 これにより確実に、様々な政治的流動性が生じたといえるだろう。

 

 一方主流派(?)野党だが、これはまさにこちら↓

 

 といえる。

 しかし、ケルゼンを思い出す状況だな。

 民主主義は・・・と語るケルゼンをこの状況であるからこそ、再び光を当てるべき時かもしれない。

 

 ちなみに、「残党」としか言い様がなくなった社会党だが、もはや彼ら以下とはいえ、辛うじて政党要件を確保、こちらも何とか残存しており、自民一強の中、ぐちゃぐちゃになりつつある野党勢力の混迷度を高める(?)な役割を果たしている。

 ちなみに、確かな野党共産党を除くとなんだかんだ、民社党時代を抜きにしてももはや野党の中で一番長い政党になっている。名前をみるとどこもかしこも新参政党といえる。

 まだ、終わらんよ!老舗をなめるな!!というところだろうか。こちらもこちらで、左派残党勢力ということである意味彼らと対をなすあたりからもなんだかんだで最後まで頑張って欲しところもある。

 

 と、混迷を極める衰退途上国らいしい選挙情勢であるが、本当に令和4年という時は日本の衰退途上国化が決定的に顕在化した年と記録されるかもしれない。

 大規模通信障害、電力不足といったインフラ系の破綻(正確には投資不足と、何より投資しなくてはインフラは持たないという概念を国民が失いつつあることによる弊害、さらには投資できる能力・技術・資金がこの衰退途上国化してきた中で徐々に蝕まれてきたことがついに顕在化した)が目に見えてきてており、これは土木系や建築系でも近く顕在化するだろう。すでに一部の電力系統では所々生じてきている。

 そろそろ上下水道系も危ないかもしれない。

 これからは自立分散エネルギー、危うく自律と書くところだった、と地域コミュニティでの地域浄化槽や簡易水道・・・完全に右派的保守時、パトリオット的だな・・・という方向性になってゆくかもしれない。国が衰退すると政策も保守化してゆかざるおえない・・・。おそらく地産地消・・・地域自給率向上もしてゆくことが必要だろう。

 こうして、グローバル、リベラルな価値観は衰退してゆく。

 が、衰退してゆく国家の中ではこれは仕方がないのかもしれない。

 彼らが跋扈とするにも理由があるというわけである。

 それらが明確になった中での元首相の暗殺・・・。それもタカ派でなる人物であり、支持基盤にも強力なタカ派がいる。果たして親分が暗殺されて黙っているだろうか。こういう情勢になるのも衰退途上国化している故といえる。まあ、まだ何とか治安維持は出来ていると思いたいし、タカ派系の連中も自制はまだ効くと思いたいが・・・。

 

 今回の選挙はあらゆる意味で日本の衰退国家化が明白になった、きな臭い選挙だったといえるだろう。陰謀論的な選挙だとかいうきな臭さではない。物騒という意味でのきな臭さだ・・・。

 

 以上が単なる杞憂で終わり、単なる一過性のことであることを祈る。まだ半年ある令和4年。後は平穏であることを祈りたい。

 (丁度ウクライナ戦争も重なり令和4年はホント災厄年。目立たないが福島などにもまた大きな地震も来ている。戦争による物価高にもなってきており、ここに来てコロナも復活しつつある。冬にインフルエンザとのダブルアタックが来ないか心配だ。今度こそ日本の医療が崩壊するかもしれない。もう何が崩壊してもおかしくないところまで来ている)。

 

 何はともあれ、こんな時だから、ちゃんと勉強しよう。いや下手な勉強はかえってこの情勢では毒にもなる。勉強するときは中途半端では無く徹底的に…関連文献を全部は無理でも定評のあるものは全て当たるつもりで勉強した方が良いだろう。でないと、明後日の方向へと進んでしまう。

 

 何はともあれ、困った状況だ・・・