連日兵庫県知事ネタが流行っていますが

 連日流れてくる。兵庫県民ではないので、それほど細かいところは存じないが、もう少し大枠での話も多い。

私見は↓どおり

 

penginsengen.hatenablog.com

 

 SNSだ、メディアだというのは論考通りあるのだろう。しかし、身近な人間が報道に違和感を持っており、その辺とのギャップが反メディアと結びついて、逆転したのだろう。

 勿論綿密(?)な知事側の戦略や、そもそも鋼鉄のメンタルがなければここまで来なかったのも事実。また、オールドメディアVSのかたちに持ち込んで全国ニュースネタにしたこと、こういうことに機を見るに敏な戦略家といって良い立花氏の参戦等も大きかっただろう。

 

 まずXで気になった投稿など↓

 

 戦略コンサルの無邪気な投稿

 アンケート結果の分析などなかなか面白いものが上がっている。

 田中先生のものは↓(後で再度出てきます)。

 

しれっと本の宣伝も

 ストーリーが世界を滅ぼすが注目は感慨深い

 (以前に何度も言及の本書↓)

 

penginsengen.hatenablog.com

penginsengen.hatenablog.com

 

右側系のアカウントで結構論戦はっているところも↓

田中先生のはツイートとも同じと思われるが、記事にもなっていた

記事はこちら↓

synodos.jp

 

 上は計量経済なので、指摘通り手法的に限界はある。とはいえファクトベースでのある一定の妥当性はあるものだろう。

 

 

 さて、とはいえこれらとは別視点のものも出てきている。

 

gendai.media

 

 この手のリベラル崩壊、という視点だ。

 

 まず先に個々でいう「リベラル」の定義は少々本来的なリベラルなのかどうか?という問題はある。

 とりあえず「Jリベラル」と考えよう。リベラルとは?という話をすると何冊の本になってしまう。

(「リベラル」と打つだけで↓のように次々でる)

 

個人的には↓「アフターリベラル」も良いと思うのだが

 

 とりあえず、「Jリベラル」(日本でリベラルと称している人たち)の話として聞いてゆこう。

 

 上の記事ではジラールなど欲望論もベースになっている

 参考は↓あたりだろう

 

 

で、3ページ目にリベラルの崩壊を記載しつつ、対策も記載している。

分析の妙は2ページ目の

 「トランプや斎藤氏の選挙をめぐる戦いで感じるのは、その人々が父Aの立場を放棄し、父Bの立場に全力で没入していることである。一般市民と政治家が、対等の立場で競争し、ネットを中心に「既存の勢力に立ち向かい、その結果迫害を受ける立場と認められ、大衆からの支持を得る」ポジションを奪い合う。しばらくそういう時代が続くのだと思う。」

 

 という部分だろう。上手いといえば旨い。

 ただ、ここには、シュミットや新自由主義等々も加えるとさらに深みにはなっただろう。

 ただ、これとリベラルの崩壊は???でもある。

 

 いうならばJリベラルが既存勢力となった結果(さらに「リベラル」というより、シュミット・シュミットして、新自由主義化して、ただの敗北したマルクス主義というか旧東側シンパの言い換えにすぎない結果)、対抗されたのみのだろう。

 そもそも日本でリベラル(Jリベラルも含む)がそんなに強かった時期はあっただろうか。政治的には一応は保守系自民党が長らく政権を持っていた。彼らはリベラル色のある政策も多かったが、保守系を自称していたことも確かだ。

 メディアはJリベラルなのかもしれないが…それもどうかと。

 

 あと、シュミット系の研究者のミュラーも参考になるだろう

 

 我らと彼らの分断、我々こそ唯一民意を代表するという、そういうあたりを鮮やかに記載している。

 

 

 

 それで、いろいろいえるのだが、別段

 「今回つくづくと感じたのは、現在の社会で、似た者同士になった社会の構成員の中に違いを作り出し、もっとも強い欲望を刺激するのは、「既存の勢力に立ち向かい、その結果迫害を受ける立場と認められ、大衆からの支持を得るポジション」だということだ。」

 これは大部前からいつもの手法だったし(ヒトラーもVSユダヤという既存勢力に立ち向かうという構図を使ったのはお馴染み)、目新しくない。

 

 要は事情判決をあたかもあらゆることに適応しようと話を広げているが、一般的な選挙戦略と変わらず、今回旨くはまっただけというのが事実ではないだろうか。

 

 

 トランプの方と兵庫県知事では確かに動いている力は同じかも知れない。

 そういう点では騒ぐのもありだが、どうも騒ぎすぎな気がしている。

 

 まあ、悪名では無名に勝るというべきか。地方自治で有名になるのはこういうことでもないダメというそういうダメさ加減がでているともいえるか…。

 

 いずれにせよ、兵庫県職員の身が案じられるが、少しは骨を見せて県議含めて一斉辞職などで対抗するほかないだろう。