炎上中のNHK

 NHK、決して日本引きこもり協会のことではない、日本放送協会NHKが炎上中だ

 

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 まず、事実と異なる字幕をつけた動機が不明だ。まあ、それはともかく、字幕騒動が収まらない。

 それも政治的にセンシティブなことを国営では無く公共放送が、国側にたって放送したと捉えられかねない事実と異なる字幕だ。

 相当収まりそうにないが、なかなか抜本的改革が行われる事は少ない。NHKをぶっ壊す!と叫ぶ党にいくらか票が入る程度か。

 

 そろそろ、公共放送には今までに感謝しつつ、抜本見直しが必要だろう。

 そもそもバラェティまがいの番組や、収益を大きく生むような事業をNHKが行う必要性はないだろう。紅白にせよ、大河ドラマにせよ、大凡公共性というのは不明で、好きな人が見れば良いし、それで大きな収益が上がるならばその収益で番組制作をする方が良いだろう。

 個人的にはお世話になっているがBSの大リーグ放送やその他のスポーツ放送もそう。ケーブルテレビ等の契約型のもので見たい人が見たいように見るべきではないか。

 

 政治ネタなどは山ほど主張した筋が盛んに報道というか、プロパガンダ含めて多方面展開するので、NHKがわざわざ国側の下手なプロパガンダまがいと批判されかねないような偏向というか、そもそも事実と異なる事を放送する価値はないだろう。というか、お金もらってNHKで嘘の証言します※、なんて人もいるだろうし、人を選べばいくらでも恣意的な声など拾うことができる。街角の声など根本的に意味が無いし、全体のごく一部だけをピックアップすればどんな事実も作り出せてしまう。

 ※NHKがでは無く、反対勢力をおとしめるための主張を反対勢力側になりすましてすることなどもできるだろう。

 疑いだしたらきりが無いし、何でもできると言えばできる。

 

 反面、収益は全くないが重要なことがある。例えば国会中継(よほどの政治関係者以外ケーブルテレビで国会中継を見る人はいないだろう)や24時間の災害情報、(公職選挙法に基づく)政治家の演説(政見演説)など。政治ネタはYouTubeでもあふれかえるだろうが、生の政治情報は難しいところもある。ここの議員では切り取りの恐れも有り、客観的なものは欲しいところ。また災害情報は役立つが収益化は難しい。もしもの為で災害情報チャンネルに契約する人は少ないだろうし24時間365日対応は経費がかなりかかると思われる(国から情報もうらうとしても。またある程度の災害時に動けることも必要だろう)から、よほど出ないと難しい。災害時にCMというわけにも行かず、普段は深度1・・・というような情報が延々なのでちょっとだと思う。天気予報も併設でということも考えられるがやはり難しいだろうし、この辺の情報はナショナルミニマムとして欲しいところ。政見演説などはまさに公平性の観点からも欠かせない。財力によらず全国に演説を流されるということは民主主義国家で大切なことだろう。

 

 そこでNHKを分割して、前者を収益会社として完全民営化(まあ最初は株の一部を総務省が持つなどはやむ得ないだろうが・・・)電波もオークションにして、オークションでとれなけれ&収益が得られなければ倒産もありうるかたちにする。

 あまりにも低俗化路線が懸念という場合は、株主の総務省あたりが多少は歯止めだが、あまり国の関与があるとよろしくないので、一定原はBPO等で歯止めをかけつつ、株も市場放出。ただし、外資規制等々は入れる。

 一方、後者の方は思い切って国営化してしまっても良いのでは無いだろうか。

 国営テレビとして政府見解を伝える、ということを前提としつつ、災害情報や国会中継の充実、各党公平に演説を流すなど

 ほぼ国営テレビを見る人はいないほどつまらない内容で、あくまでもナショナルミニマムとして最低限の内容を流すもので、これは税金で運用。コンテンツ的にそもそも政府見解や政府広報と政治家の演説、災害情報・お天気情報、国会中継のみ。いまのNHKよりも国会中継は充実させて、委員会などもくまなく流す。

 お金をかけずに、できるだけ固定カメラで、無編集、政治家演説もそのまま。とにかく「元」がわかるようにする(政見放送と同じ提出されたものを素のまま流す)。

 それでも選択に恣意性が入りかねないが、とにかく国営と言うことも活かして、面白さは追求せず、そのままにこだわるし、その旨も伝える。

 もしそれ以外にどうしてもな場合は、海外放送の翻訳放送だ。誤訳はあり得なくないが、基本はそのまま。字幕などもそのままでかぶらないように日本語か同時通訳(副音声は元のまま)等々にすれば、間違っても、元の言語がわかる人にはバレルのでそうそう大きな問題にはならないだろう。そもそも誤訳の範囲を超えるようなものはねつ造という事となるだろし、海外のメディアから訴えられかねない。

 これも民放ではしかねる、重要な機能かもしれない。

 

 少々長くなったが、今のNHKは問題が多すぎ、左右双方からも叩かれ(右からは左よりといわれ、左からは右より、国のプロパガンダ機関のようだといわれる)、事実内容面でもちょくちょく炎上し、多くの番組が突っ込みどころ満載、どこを目指しているかわからないし、変に収益化路線、大衆迎合路線(なわりに自称教養的…だが、その多くの番組は専門家や下手をすると出演・出演協力者からもこき下ろされる有様。実際、ほとんどの専門番組が中途半端なレベル設定で、難しい・立派そうに見えるけど、中身はかなり酷いというか、初級というか入りやすいようにか突っ込みどころ満載、非専門的だったりする)で、どうしようもない。

 今回炎上の番組に限らず、どの番組もクオリティレベルで決して高くなく、例えば歴史小説家とアナウンサーが出てきて、なんちゃって歴史番組(海外放送見ればわかるがこの手のものは専門家がそれも複数登場して、多角的に検討するのが上位クラス用というか教養系、そうでない下級系は非常に・・・)では、小説だか歴史内容(論争あり)そのものだかなんだかわからない、エピソード系なのか、面白おかしく系なのかそんな番組を作っている。歴史面白おかしく系が悪いとは言わないが、それはケーブルテレビで良いだろうし、歴史が好きな人が見れば良い(またレベルもそこで分かれれば良い。学術的本格路線か、面白エピソード系か、なんちゃって経営に活かそう歴史(実際はまず無理)!系、小説系等々)

 以下音楽、美術、技術、政治、経済あらゆるものがそう。ごくたまに行う政治家同士の討論が多少まともなぐらい。

 個人の主観レベルを公共放送で垂れ流す意義は何だろうと言うことも多い(別にYouTubeやケーブルテレビ、それが受けると言うことで民放で行うのならば良いと思う)。

 勿論、最終的には「主観」は入るほかないので、複数の「主観」でクロスさせることが重要だがそれがない。野党と与党両方の視点と意見を紹介すべきが片方に冷淡(今回の炎上劇はその最たるものの果てにあるといえる)で、海外のように両方の議員をよんでおいて、各自ネタに双方からコメントをもらうという姿勢もほとんど無い。

 →与野党だけでなく、物事によっては賛成反対両方の立場が双方意見が言えることが重要。

 

 現状ではそのような事がNHKではできていない以上、今後も期待できないだろうし、何とかしろというのも無駄であろう(NHK側にインセンティブ無し。そもそも番組制作コストが上がるだけで良いこと無し。寝ていても受信料は入ってくるので、制作費は下げて、NHKコンテンツになりそうなことを多くして、NHKテキストなどでも儲ける。この方が合理的だ)。

 寝ててもらっても、それでも必要な事は国営で残して(むしろ下手な編集インセンティブなどをあげない。ひたすら真面目につまらない内容を延々流すだけ)、後は民営にすべきであろう。

 

 いずれにせよ、情報法文脈で抜本的改革が必要なときに来ているのではと思う。