無料のビジネス書紹介といえばBBM
バックナンバーも充実だが
有料の紹介・要約誌というものもある。
ちなみにどこでこれを発見したか…ブログで書いた気がしていたのだが…書いてなかった様子(汗)
この手の備忘録書き忘れがたまにある。
BBMのように毎日、無料でかつバックナンバーもいくらでも読める状況にあるとついついこういうものをそれなりに高額(1冊1100円、さらにライブラリー使うにはプラス会員登録で9900円の入会金が必要)な費用を支払うのはどうかという気もしないでも無い。
ただどうしてもBBMが文字通りの書籍紹介で味見が出来るというものに対して、こちらはとりあえず全体像をつかむことが出来る。
BBMで味見をして気になったものは片っ端から読めるという人はともかく、そうでない人からすると、この手の要約でとりあえず重要なところのみ押さえておくというそういうことも良い選択だろう。
なお、BBMクラスで毎日ビジネス書なら1冊は読めるというレベルの人であれば別であるが、平均的日本人のレベル※(平均で月1冊~2冊といことがよく示される)からするとこのトップポイントを何とか読む事ができるというだけでもそこそこ頑張っている方に入るだろう。
勿論ビジネスは成果が一番なのでいくら読んで博学となっても意味は乏しく、しばしば全く無学に近い人物が成功(?)することも多いのが妙味。
「人生を豊かに」や「趣味としての読書」も兼ねているならともかく、ビジネスで勝つための読書を追求するのであれば時間効率的にもこのような有償の要約誌を用いることも良いだろう。
(といいながら古典文学等々全く役立たなそうなものの方が、実際は役に立つということもあるからこれまた面白いというか難しいところ。「役立つは役立たない、役立たないは役立つ」というところか)
ということで、それなりにお勧めといえる。
※この平均というのは当然厄介だ。実際はゼロの人とかなり読んでいる人がいて二極化していると思われるのでこの場合は中央値や頻出値を用いた方が良いかもしれない。また属性のレベルわけしないと意味が無いし、読んでいる本が何であるかも重要。結局この手の雑な平均は全く意味が無いといえる。
ある種経営者と平社員を一緒に論じても仕方が無いものをごちゃ混ぜにしている。また文学書とビジネス書を一緒にしてもやはり意味が薄い。
①どの属性(例えば経営者、あるいは上場企業の部長級以上など層を分けて)が②何を(例えばビジネス書に分類される書籍を)③どのくらい読んでいるか、この3点をしっかり調査していないものはあまり当てにならないと思われる。
ホワイトカラーとブルカラーを分けるだけでも意味があるかもしれない。またどれくらい読書が必要とされるかによる分け方も重要だろう。
最後に調査精度も重要。「読んでいる」は何を示すか、回答者が偽りを書いていないかなども重要だ。
このように多岐の観点がある中で簡単に「平均何とか」といっているものはほとんど意味が無い。
今回も一応、この手の無意味な平均値を参考までに出したが、この手のものはほとんど無意味ということも理解した上で、あくまでも参考値として(そしてよく示されるために)だしているに過ぎない。
参考
例を何個か挙げたが、どれも雑な平均値から論をはじめている。
文科省もこの取り方はやむ得ないのだが(省として読書は推奨だろうし、日本人全体の全体像をだすとして…正回答率も若干問題があり、やはりどうなのだろうかという調査ではある)、それをベースに論ずる場合はかなり注意が必要だろう。
文科省調査でもあるので、これらに則っているが、おそらくこの手の平均値はあまり意味が無いだろう。
↑記事の一部中央値で月1冊程度としているものもあるが、全体の中央値の意味はどれだけあるだろうか(属性により読書が必要な層とそうでない層は大きく分かれる。読書も重要といえばそうだがそれ以外の方が重要な層もあるだろうし、読書の価値ばかり強調することも問題があるだろう。いや、勘違いが無いように付言すると、読書が必要な層がどれだけ読んでいるかにそうでない層を入れて平均値や中央値を引き下げてどうする?ということだ。一種のホワイトカラーや企画系の人間であれば相当数情報を収集していることは仕事上も必須だろう。その人たちはどれくらい読んでいるか、ということである。例えばだが日経BPの定期購読者平均を出さなくては、そういうビジネス企画をしている人たちがどれぐらい読んでいるかは不明で、そうでない層も含めた平均より「読んでいるから俺は頑張っている!」といった勘違いも招きかねない)。
また本のレベルやどれだけ役立つか、厚さもわから無いし、そんなにたくさん読むことが果たして偉いのか(この手の冊数自慢はいささかうんざりだ)。そもそもヘビー級の書籍はそんなに早く大量には読めないし、相当使いこなせるようになるのには時間がかかる。表面をさーっと読んで一切合切本当に役立つのだろうか。
1冊の本でも徹底的に使いこなせるようになるまで精読というものもあるし、哲学書などはほぼ一生かけて読むものだ(まあ、ビジネス書ではそういうのはあまり無いかもしれないが、例えばビジネスでも使うような理論的内容をマスターするにはかなり時間がかかる。一冊のテキストを何度も読み返して様々なパターンで演習も必要だろう。あるいはツール系の解説書も同じ。ある種何を持って読んだかの問題もある)。
そのあたりも加味すると、何冊読んだ云々は全く意味が無い。
ビジネスならば成果が全てであり、冊数自慢や勉強自慢をしても仕方が無い。
その辺はこの辺界隈は勉強のための勉強になることもあるので注意が必要だろう。
いや、趣味ならそれはそれで良いのだけど、それは趣味として偉ぶらないことが必要だろう。