エコシステム・ディスラプション

大ベストセラーだが、お勧め↓

「エコシステム・ディスラプション――業界なき時代の競争戦略」

とてもおもしろい本です。メーカーと連携しながら、「発見」と「検討」を支えるWEB技術の提案というポイントは、様々なウェブ技術を考える上で重要な示唆を与えるだろう。

 また「エコシステム」という発想はとても重要であり、お互いの強みを活かして、弱みをカバーし合うということはデザイン業界でも行われてきたとのこと。今後は業界を超えて行って行くことが重要だろう。

 

 一例を挙げよう。

 98ページからが、家具専門店(専門通販)VSAmazonとなっている。なかなか見応えはあると考える。オンライン販売で成功したが故に狼(Amazon)の再来を招き強みの「品揃え」と「配送」では勝てなくなった中で、「発見」と「検討」部分を強化して、結局は勝利した、というのはストーリ的によくできている。
 98~110とページとしては短いが、示唆に富む。
 他で考えるならば、この「発見」と「検討」を支えるWEB技術の提案というところは応用できるものと考えられる。

 勿論、全体としてエコシステムをどう築いて守るか?攻か?でであるので、知財の標準化や、責めと守りの知財にも通ずるもので、全編通して参考にはなる。

 知財の標準化や、責めと守りの知財」にも通じ、研究と実践を行うことが重要だろう。

 

 本書は、「ウェイフェア」のみの紹介ではないが、VS「GAFA」という視点で興味深いと思われる。
 結局、Amazon相手にただの品揃えで戦っては勝ち目は無いが、専門事業者はその専門性を活かして、専門特化のWEBページを作るべしという、そういう結論になる考えられる。
 WEB技術を売り込む方としては、ウェイフェアでは無くて、ウェイフェアになろうとするところを技術的にサポートすることとなると思われるが、相手先に自社技術を売り込む際に説得力ある裏付けの一つに使えるものと思われる。
 

 ベストセラーだけあって示唆に富む一冊といえる。