またまたNHK問題を考える 

 何本も書いてきてみたが、またNHK関係の今度は読売の記事があったので少し取りあげてみたい。

 

 ちなみに過去の私の過去記事はこんな感じ↓

penginsengen.hatenablog.com

 

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 で、今回取り上げるのはこちらの記事

 

www.msn.com

 

 ネット展開だ。

 まず冒頭から周回遅れの検討であることの指摘や、受信料制度のあり方論にも踏み込んだ良い記事だ。

 「ただ、動画のネット視聴が当たり前の今、遅きに失した感は否めない。そもそも欧州では、番組のネット展開とは別次元の問題として、公共放送を支えてきた受信料制度が今も妥当なのか議論が起きている。作業部会が示す方向性は、来年度からの値下げを盛り込んだNHKの経営計画の修正にも影響するだけに行方が注目される。」

 

 民業圧迫への懸念も書かれている他、重要なそもそもNHKの功績は認めるが、強制徴収はどうなのか、非常にNHK問題に関して良い論点を示している。

 

 「この点、ネットフリックスなどの有料動画配信事業者と組んだ番組制作の動きも加速する民放としては、潤沢な財源を元にNHKが野放図に番組配信を行うことには、民業圧迫として強い懸念がある。」

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「一方、7月の同検討会では、公共放送の受信料制度を巡る海の向こうの動きへの言及があった。構成員の一人が、仏英の公共放送の受信料制度について、廃止や見直しの議論が起きていることを指摘。「こうしたことを含め、放送を取り巻く環境は、国内・海外を問わず大きな転換点に来ていることを改めて感じるので、30年以降を見据えた中長期的な観点を踏まえて今後も検討していただくことに期待したい」と述べた。」

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同じように料金を利用者から徴収する民間の衛星放送も動画配信も、視聴者やユーザーに契約するかどうかの選択権があるし、各事業者ともどうやって顧客をつなぎとめるか知恵を絞っている。公共放送だからといって視聴者に選択権を与えないことに、どれだけの説得力があるのか。放送の黎明(れいめい)期からNHKが社会に果たした多大な功績は理解しつつも、作業部会がどんな議論をするのか、透明性の高い情報開示を求めたい。」

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 かなり中立的、抑制的に書いているが、選択の自由が無いという根本的問題点をよく示している。

 

 ここからはこの記事を離れて

 

 勿論、選択の自由が何でも重要でも無い。「私は自由と人権が好きだが、あなたは人権抑圧と抑制主義がお好きだ」というわけにはなかなかいかない。

 ある程度の選択の不自由は生ずることはやむ得ない。典型例として親は選べないし、生まれてくる国も選べない。

 生まれた国がとっている制度にはある程度従わなくてはならない。勿論それを変えてゆくなどはあり得るが「朕は国家なり、私が全ての権力を持つ絶対独裁者で無いのはおかしい!」といくらいっても民主主義国家の中でそれを実現するのは並大抵では無いだろう。ヒットラーや最近はトランプもそれに近い方向までは来たが…。それは独裁国家でも同じ。

 結局何でも選択の自由です、とはいえ無いこともある。

 

 そこで、やはり国営テレビと民営への分離だ。NHKの多くは民間で提供可能なものが多いし、選択の自由を奪ってまで強制的に視聴させる必要性があるものは少ない。

 そもも国民の民度を上げてやる、という上から目線の教養番組など元から好きな人しか見ない趣味の番組で、それで国民の民度があがるとはあまり思えない。趣味は趣味で全く結構だが、そうであれば趣味の人がその趣味番組へお金を払えば良いだろう。ケーブルテレビで十分だし、高等趣味(?)等というものもあるのか無いのか分からないが、ある程度需要があればそういう番組を作るところが出るか、またはそういう趣味の人で番組作るだろう。今はYouTubeという方法もある。ファンフィルムでYouTube配信、費用もクラウドファンディング、それでいけるので、NHK民度を上げるためや、高等趣味云々でそういう番組を作る意義は少ない。え、高齢者向け?であればそれはそれで、やはり民放で良いだろう。

 少なくともコンテンツ部門の多くは民営化が可能だし、見たい人から適切な料金徴収(もっといえば、適切なプラン設定だ。スポーツみたい人はスポーツチャンネルで、趣味中心なら趣味で云々設定方法があるだろう。ほとんど見ないタイプのものにお金はあまりは払いたくないという人がほとんどだろう)。

 

 その一方、強制視聴が要請されるものもある。

 災害情報がそれで、なんであれ避難のために見てもらわなくてはなら無い。これは費用対効果無視でも必要だろう。パンディミック、緊急事態等々いくつかのタイプの情報は強制であってもやむ得ない。

 くだらない(?)首相の演説や、国会討議、各政党の政見演説、これらもやむ得ないものだろう。

 こういうものは国営にして、税金で対応をやむ得ない。国営チャンネルが1つぐらいあって良いだろう。ほとんどの人はほぼ見ないが…。

 

 これら、強制的なものかそうでないかで分けた上で、民営化と国営化その二つに分けるのが良いだろう。

 中途半端に知らなくてはならないものがNHKの配信するものにもあるから、不味い。

 知らなくてはならないものは国営で税金で、そうで無いものは民間に渡すそいう議論が必要だろうと思われる。