ロブ・マンフレッドという残念コミッショナー

ロブ・マンフレッドという残念コミッショナー

 

この人の任期はいつまで…。ロックアウトの終了だけでなく、コミッショナーの交代も待ち遠しい!?(宇根夏樹) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

宇根夏樹ベースボール・ライター による新着記事が登場した。

 

おそらく、よほどのことがない限り、マンフレッドが途中で辞任することはないだろう。あと3シーズンは、コミッショナーを務める。」

 

 とのこと。

 だがこのままでは以前紹介した記事と、当方執筆通り、史上最悪のコミッショナーと呼ばれかねない。

 

penginsengen.hatenablog.co

 

 勿論、後半持ち直すこともあり得なくない。初期に大不評を被りつつも後半巻き返して名○○と呼ばれることは多いし、コミッショナー史をひもといてもその例も多い。逆もしかりだが・・・。

 

 しかし、マンフレッド氏の場合、最初から評判は芳しくなく、中盤の改革系も決して評判がよくなく、コロナ対応もただでさえ悪化していた労使関係をさらに緊迫化、結局就任以来選手会との溝を広げる一方だった。

 加えて、多くの失言。野球を金のなる木としか見ていないような人間と捉えられかねない発言をしており、ますます評判を悪くしている。

 で、この状態。

 

 あと3年しがみついても良いことは無いのではと思う。

 

 今なら、まだ間に合う。シーズン再開のため、自身が辞職して、労使をまとめ上げ開幕を勝ち取る。

 日本人とアメリカ人は考え方が違う、とはいえ、この状況でのマンフレッド氏の辞任は米国でも求められているところ。辞任と引き換えにまとめ上げれば最低限の仕事はしたという評価も出てくるだろう。

 次のポストも決まり安くなる。

 なお、慌てて追記しておくと、交渉をまとめてからの辞任ということ。もっといえば辞任することでまとめるというところ。投げ出し辞任はNG。投げだしは何も評価に値しない。こちらは日本的辞任。やめればよいというものではない。解決するためにやめる。取引・ディールのために辞職するというわけだ。

 

 そもそも、開幕に向けて出来ることは多くある。

 

 例えば一つの策として、協議事項のうち全体の70%程度の同意をとりつけ、ここは動かさない同意事項としてとりまとめる。それでロックアウトを解除→キャンプを行うということも出来る。

 今回はオーナー側がロックアウトして施設を使わせない!としているという状況を忘れてはいけない。

 ロックアウトがなければ、キャンプなどは出来るだろう。

 3月31日までに残り項目も確実に同意するという約束だけ取り付けてロックアウト解除という方法もある。

 

 これらは一例。

 

 様々なオプションが有るにもかかわらず、ロックアウト続け、ずるずる後ろ倒し。これではシーズンをはなからフルシーズンで戦う気は無かったと言われてもやむ得ない。この状況の会見で笑顔というのはそもそもコメントしがたいことだ。

 

 勿論水面下では様々検討があるのかもしれない。しかし、それすら漏れ伝わらないところを見るとなんとも怪しい。

 頑張っている感、すらかもし出せないというのは少々どうかという所。

 「いやいや、アメリカ人はスマートに結果だけを求めるので、そんな日本人的な努力してを醸し出すなど滑稽、ポケットに手を突っ込みながら笑顔で、らくらく解決してみせるのがアメリカ流」といわれればそれまでだが、それは解決できていればの話。すでにビジネス上の問題も出ているし、開幕がいつまで後ろ倒しになるか予断を許さない。まだチームすら組み上がっていないところもあるのだ。

 

 各方面に甚大な影響も出ている。

 次のリミッドはテレビ局との契約問題が出るとされる(それすらMLB機構側が勝手に決めているラインであり、テレビ局としても本当はフルシーズンの放映権を買っているつもりだろう。こういうときに独占の悪影響が出る。結局わずかな試合数削減なら問題ないだろうとMLB機構側に言われるとテレビ局は何もできない。さすがにある一定ライン越えればそうもいってられないだろうが。とはいえ無くなってしまった試合分の枠を埋めることも大変でテレビオ局もすでにかなり大変なこととなっておるだろう)そのラインだろう。これがずれ込むと、オーナー側も賠償金が伊達でなくなりかねないので大変だ。

 

 そもそも、今後を考えると今でも甚大な損害が出ていると思われる。人気も低迷中で、次の契約時に不確定要素も含めて、減額を請求されかねない。

 

 なお、人気低迷の責任の一端もこのコミッショナーになることは間違いない。

 期間中薬物蔓延(鎮痛剤など)を止められなかったのみならず、相変わらずドーピング違反選手がちょくちょく登場し、前任者から引き継いだ問題も解決できず。さらにアストロズのサイン盗みや不正投球問題など、様々な問題も噴出させた。処罰も曖昧にしかすることが出来ず、全てマンフレッド氏の責任とするのは可哀想ではあるが、コミッショナーとしての結果責任はあるだろう。

 加えて、野球がつまらなくなったと言われる始末。毎年のように問題が浮上して、それのみならず野球人気を低迷させ、労使も紛糾。唯一の功績は収益を伸ばしたことだろうか。後者は偉大といえば偉大だが、今後低迷の基盤を作ったとすると、前任者までの遺産を食い尽くしたのみといわれるだろう。

 勿論問題も、前任者からあったといえるので、そう言うとややマンフレッド氏に対して不公平な物言いとなるともいえる。しかし、前任者からの問題は何一つ解決できず、遺産は食い潰す、これでは最悪のコミッショナーという評価があるのもやむ得ない。少なくとも残念なコミッショナーであることは確か。

 勿論コミッショナーに出来ることに限界があることは事実。なのであまりにも低い評価は酷といえる。が、何もできないのみならず、問題を失言や解決能力不足で悪化させていることも多いのでやはり残念といわざるおえないだろう。

 

 残念だ。

 

 まだ幾ばくかの時間はある。今からでも失った名声を一部でも取り戻すチャンスはある。

 

 ここで、マンフレッド氏に見事な一手を期待したい。もう期待できる状況ではないが・・・

 

 それしかない。

 MLB機構が野球の最高峰を独占している限り、マンフレッド氏に期待するしかないのだ・・・